<巨人4-5阪神>◇7日◇東京ドーム
前進守備を敷いた二塁手ゴンザレスが、必死で打球に飛びつく。だが、わずかに届かない。一、二塁間を抜けた。阪神葛城は左手を握り、そして突き上げた。「勝つためにあげた打点。特にうれしいですね」。死闘に決着をつける一打。葛城は静かに喜びを表した。
4-4。同点に追いつかれた直後の8回。1死一、三塁で打席に立ち、初球から食らいついた。そして、左腕山口の外角低めスライダーを右前にはじき返した。おぜん立てに燃えた。1死から3番新井が中前打。3回に頭部死球を受けた“手負い”の4番金本が、三塁後方に落ちるド根性ヒットで続く。その間に、一走新井が三塁まで激走。虎党のボルテージが最高潮に達した場面で、ハイライトシーンを完成させた。一方で、左対左の勝負にも対応してみせた。
それだけではない。序盤から、試合の流れをチームに引き込んでいた。2点を先制されて迎えた2回。先頭で右前打を放ち、鳥谷&矢野の連弾、逆転劇を導いた。
右翼守備でも好守を披露。7回だ。1点差まで迫られて、なおも1死満塁。二塁後方に落ちたゴンザレスの当たりを素早く処理し、二塁ベース上にノーバウンド送球。一走阿部を封殺し、ライトゴロを完成させた。
「あれで勝てたかは分からないけど、同点で済んで良かった」。安堵(あんど)の表情を浮かべた葛城を、岡田監督は最大限に褒めたたえた。「同点になって、満塁か一、三塁かじゃ全然違う。好判断よね」。
さらにヒヤリとさせたシーンにも触れて苦笑い。1点リードの2回。葛城は2死満塁から平凡な右飛を、いったん足を滑らせ、コケてから捕球した。「(試合前の)シートノックからこけてたよ」と指揮官。この日は試合前から最後まで、終始目立ち続けた。【佐井陽介】




