広島ブラウン監督、先発に苦言
<中日7-0広島>◇8日◇ナゴヤドーム
勝負は初回で決した。広島は中日になすすべなく完封負けを喫し、引き分けをはさんで3連敗。先発宮崎がいきなり4失点し、川上に快走を許した。思えば4連勝を止めた長谷川も初回に5失点。前日の大竹も序盤に打たれた。悪い流れはいつも先制スコアを与えることから始まる。野球のセオリーに反していては上昇気流も生まれない。そろそろ歯止めをかけなければ…。
ナゴヤドームの試合後はいつも辛気臭い気がするのは気のせいだろうか。気のせいではない。この球場では4敗2分け。疲れ果てて、ため息まじりに引き揚げるナインの姿ばかりが目に焼き付いている。
選手サロンでの監督会見。ブラウン監督はいつものように淡々と報道陣の質問に応じた。ただ、語気を強めた場面があった。
「先発がいきなり試合を崩してしまった。あっという間に4点のビハインドを背負ってしまった感じだ」。さらには「川上のようなエース格の投手に初回に4点もプレゼントして、そのあとさらに彼をノビノビと投げさせてしまった。キツかったね」とも語った。
1回裏に刻まれた「4」の文字。その中身を細かく精査していけばいろいろあるのだが、試合の焦点は4失点した事実に尽きる。原因の9割以上は宮崎にあった。1死後、井端に安打&盗塁。粘るべきところで森野、ウッズに四球を与えた。
小林投手コーチがあわててマウンドに駆け寄ったが、事態を収集できるだけの経験も技術も宮崎には備わっていなかった。案の定というべきか和田、李炳圭に2点適時打を浴びた。
右腕は何とかコメントを絞り出した。「先頭打者を抑えて、そこから波に乗らなきゃいけないのに、慎重になりすぎて腕を振れなかった」。2回以降はカーブを有効に使って立ち直ったが、あとの祭り。4月16日以来の先発だったが「それは関係ない」。小林投手コーチと「登板間隔は言い訳にしないようにしよう」と確認していたという。
野球の鉄則には先制点を許すな、先制点を奪え、というものがある。試合の「流れ」を自軍に引き寄せるには最も有効な手段だからだ。それは広島の成績に顕著に出ている。
今季、相手に先制された試合は16試合あるが、そのうち12試合で敗れた。さらに、3回までに3失点した試合は8試合のうち7試合に敗北。初回に大量失点した時点で、データ上は勝つ可能性が薄くなる。特に中日に対してはこの「3回までに3失点」が実に5度目。対戦成績1勝6敗2分けもうなずける。
ブラウン監督は「昨日の大竹といい、宮崎といい、なぜ立ち上がりにストライクを投げられないのかよく分からない。自信を持ってストライクゾーンで勝負できていない」と苦々しい表情。先発陣は初回の重要さを分かっている。ウオーミングアップの量を増やすなど工夫もしているがまだ結果に出ていない。
4連勝で勝率5割を目前にしたかと思えば、その後3敗1分けの下降線。「相手が強かった」では済まされない反省材料が山積みにされている。【柏原誠】
[2008年5月9日12時59分 紙面から]
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