<ロッテ6-1楽天>◇11日◇千葉マリン

 10日、中止をめぐって“舌戦”を繰り広げたロッテ・ボビー・バレンタイン監督(57)、楽天野村克也監督(72)の「因縁対決」は11日の試合にも波及した。ロッテが清水直行投手(32)の6安打1失点の完投で連敗を5で止めた。打線も大松尚逸外野手(25)の今季初の猛打賞となる3安打3打点の活躍などで楽天田中を攻略。14安打6得点とつながり、6-1で快勝。その裏には「名刺」をめぐる攻防?

 があった。

 バレンタイン監督が会心の笑顔でダッグアウトに引き揚げてきた。連日、舌戦を繰り広げている野村楽天を投打で圧倒した。開口一番「清水はスライドして良かったと思わせる内容だった。向こうはスライドせずに田中できたが、やや疲れているように見えた」と皮肉たっぷり話した。

 というのも、10日の楽天戦が開始10分前に雨天中止になったことで、野村監督から「逃げたな。ファン無視なのか?」と言われてカチンときていた。12球団トップのファンサービスを信念としているだけに、一夜明けても怒りは収まらなかった。

 試合前のメンバー交換から不穏な空気が漂った。バレンタイン監督が峰山高OBの知人から頼まれて、野村監督に名刺を渡したのがケチのつき始め。「試合前に名刺を受け取ると負ける」という野村監督のジンクスは全く知らなかったが、結果的に快勝し、「フフッ。じゃあこれからは毎試合、名刺を持っていくよ」と上機嫌だった。

 「名刺ジンクス」が効いたのか、打線も縁起をかついだ選手が次々に結果を出した。1回2死一、二塁のチャンスから、大松が左中間を破る適時打で貴重な先制点を挙げた。「ピンクのパンツをはくと活躍する」というラッキーカラーを持つが、この日は「母の日」にちなみネックレスを青からピンクに変えて3打点と結果を出した。

 さらに4回には2死一、二塁から根元が2点三塁打を放った。9日にテーマ曲を「羞恥心」に変更。友人のタレント野久保に電話で伝えると「じゃあ猛打賞だな」と言われ、その日に猛打賞をマークした。「縁起がいい曲ですね」と連日の活躍にノッてきた。

 これで5連敗中だったチームは、今季最多タイの14安打で楽天田中を攻略。大松は「全員の力で勝てたのは大きい。モヤモヤが晴れました」とスッキリした表情で話した。3日にルーキー唐川で勝ったが、前後5試合は負け続けるなど下降線をたどっていた。長いトンネルを脱出し、連勝を予感させる勝ちっぷりだった。