<横浜4-3巨人>◇13日◇長野

 巨人が、4度目の「借金完済」トライに失敗した。横浜戦の9回、1点リードの場面で守護神マーク・クルーン投手(35)が、古巣打線に打たれて延長戦に突入。延長10回、越智が横浜仁志にサヨナラ打を浴びた。先発高橋尚成投手(33)が7回途中まで2失点と好投したが、勝利目前で痛い星を落とした。

 巨人が勝率5割復帰にまた失敗した。横浜に延長10回サヨナラ負け。原監督が「早めにクリアしなくてはいけない」とするラインが、あと1歩で、またしても遠ざかった。5割挑戦での敗戦は、今季4度目だった。

 9回裏にクルーンを送り出すまでは、理想的な戦いをした。先発の高橋尚は大胆に内角を突き、今季最高といえる内容で7回途中まで2失点。西村健、山口と勝ちパターンの継投だった。だが古巣相手の守護神が、先頭内川に右前打、村田をフォークで三振に切ったときにワンバウンドとなり、走者が二進(記録は暴投)。ビグビー死球から、吉村に同点適時打を浴びてしまう。

 10回の攻撃では無死一塁で隠善が送りバントを失敗し、最悪の併殺打。その裏、まったく同じ状況で送りバントが決まった横浜に、勝負の軍配は上がった。クルーンは「寒さは関係ない。調子は良かったが、外のスライダーをうまく打たれた」。隠善は「人工芝がよく転がるのは分かっていました。バットの芯に当たってしまいました…」と反省の弁を並べた。

 だが原監督の表情に悲壮感はなかった。「先発として、非常に役割を果たしてくれた」と評した開幕投手・高橋尚の復調が何より収穫だった。

 詰めの部分でひっくり返されたが「奮起してほしい」としていた先発投手が自分の投球をすれば、自軍のペースで試合が進む。「クルーンがしっかり締めてくれれば、というね。1点勝ち越せば(クルーン続投の)準備もあったが、6連戦の最初という部分もあるから」。腰を据えて戦う先に、5割ラインとその先の貯金がある。【宮下敬至】