<広島2-4阪神>◇14日◇金沢
15年ぶりの金沢で、円熟味のある投球を見せた。阪神のベテラン下柳が広島打線をかわすだけでなく、軟らかいマウンドも制した。3回打者4人を8球で抑えると4回にはさらに加速。無死一塁で、梵を初球スライダーで引っ掛けさせて二塁併殺打に封じた。わずか6球で攻撃へ。リズムの良さが光った。
「さすがやね。素晴らしい投球だった。難しいマウンドだよ。傾斜もそうだけど掘れるんよ。どんどん傾斜が変わって、深くなっていく」。久保チーフ投手コーチも感心する。回を追うごとに足元の環境が変わる。下半身をフルに使う投手にとって感覚も狂う。しかも、慣れない地方球場。そんな悪条件を克服し、6回1失点でしのいだ。積み重ねた経験が今季5勝目を生んだ。
それでも満足しない。2回には野手の2失策から先制の1点を失った。「先に点を取られて、みんなに申し訳ないよ」。気持ちを切らさず、ていねいな投球を心掛け、結果を残した。
金沢で投げるのは、プロ3年目(当時、ダイエー在籍)の93年8月25日ロッテ戦以来だ。岡田監督も「最初は地方のマウンドでどうかと思ったけど、4回くらいから自分の投球というか、良くなると球数も減る」とたたえた。明日16日に40歳の誕生日を迎える鉄腕が、ひと足早く前祝いの白星を飾った。【酒井俊作】



