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ロッテ唐川13安打6失点KO4勝ならず

ロージンバックに手をやるロッテの唐川(撮影・たえ見朱実)
ロージンバックに手をやるロッテの唐川(撮影・たえ見朱実)

<ロッテ11-12巨人>◇20日◇千葉マリン

 ロッテ唐川侑己(ゆうき)投手(18)が、あと1人で偉業を逃した。8-3と5点リードの5回、2死までこぎつけながら連打を浴びて4回2/3を6失点で降板。2リーグ制以降、史上初となる高卒ルーキーの4試合連続先発勝利はならなかったが、黒星がつかなかったところが並の新人とは違う。チームはまさかの逆転負けで、2004年(平16)5月31日以来となる単独最下位に転落した。

 マウンド上にいつものひょうひょうとした唐川の姿はなかった。5回2死一、三塁、点差は5点。あとアウト1つで勝利投手の権利を手にするところだった。だが、ここからが試練の始まり。捕手のサインに首を振って投げた内角高め直球を阿部に右前打されると、ゴンザレスには外角低めのスライダーを長いリーチとパワーで左前へ運ばれた。極め付きは谷だった。いつもなら簡単にストライクが取れる直球とスライダーが入らない。カウント0-3となり、天を見上げた表情は固まっていた。投げる球がなくなり、投じた91球目、真ん中の直球を中前へ運ばれ、この回3失点で無念の降板となった。

 デビューから4戦目で初めてプロの洗礼を浴びた。「調子とかではなく、性分に合わず力んでしまった。ブルペンでは悪くなかったのにマウンドで悪くて対応できなかった」と肩を落とした。持ち味である球持ちの良さが、力みと焦りで失われた。体の開きが早くなり、1回、坂本への145キロ直球を右前へ運ばれた時から、すでに異変を感じていた。

 試合前は「巨人のすべての打者との対戦が楽しみ」と話していた。小学生時代は巨人ファンの父義明さん(52)に連れられて、何度も東京ドームに足を運んだことがある。だが、あこがれの巨人打線はあまりにも巨大だった。「意識しないようにしていたけど、やっぱり打線のいいチームだと思う。5回は本当だったらもっと早く降板させられていたのにベンチが引っ張ってくれた。それなのに期待に応えられなくて本当に悔しい」と唇をかんだ。

 勝てば78年の三浦(阪急)以来となるデビュー戦から4戦4勝のプロ野球記録に並んでいた。惜しくも記録は途切れたが、13安打6失点でも黒星がつかなかったところに運がある。今後は堀内(巨人)の持つデビュー戦から13連勝の記録を目指す。

 高校時代から勝っても負けても次への課題を見つけてレベルアップしてきた。この日の内容から学んだことは大きいはずだ。「成瀬さんから悪いなりの投球が大事だと言われました。プロはトーナメントじゃないから1週間後がある。落ち込んでいられないです」と言い聞かせるように話した。次回登板は28日の阪神戦が濃厚。1勝の充実感も1球の悔しさも味わい、さらに進化し続ける。【鳥谷越直子】

 [2008年5月21日7時54分 紙面から]


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