「第5の男」は、昨季の新人王右腕だ。阪神上園啓史投手(23)が22日、今季初めて1軍に合流。杉山の代役として、先発ローテーション入りする。前回登板のウエスタン広島戦(20日)ではピリッとしない内容で3回3失点。視察にきた岡田監督を失望させた。それでも他にこれといった先発候補がいない。積極的な1軍招集でないのは、本人も自覚している。「練習しにきただけ」と厳しい表情を崩さなかった。

 キャンプから不調続きで2年目のジンクスに苦しんでいるが、首脳陣はパ・リーグとの相性の良さにかける。プロ初勝利は昨年6月20日の楽天戦。交流戦3試合の防御率は2・00と新人王を獲得する活躍のきっかけになった。投球練習をチェックした岡田監督は「下(2軍)で打たれたと言っても、キャッチャーや守備の兼ね合いもある。心配していない。去年もこの時期に出てきたからな」と復調を期待した。

 「2軍でいろいろやってきたが、結果が出ていないので、何とも言えない」。上園は慎重に言葉を選んだ。練習後は博多遠征に帯同。25日西武戦(甲子園)の先発が濃厚だ。【田口真一郎】