<ロッテ4-3ヤクルト>◇24日◇千葉マリン
三塁走者の西岡の冷静な判断力が、ロッテに劇的なサヨナラ勝利をもたらした。同点の9回裏無死一、三塁。今江の右翼へのフライは浅すぎて、走ってもアウトになる確率が高かった。「ドーム球場ならいかない。でも、ここは千葉マリン。野手は思い通りの体勢で捕球できない」。強風の中では捕球から送球への動作がワンテンポ遅れる。西岡は思い切ってスタートを切り、間一髪のタイミングで生還。連敗にも最下位にもサヨナラを告げた。
バレンタイン監督の采配がさえた。無死一塁、大松がフルカウントになったところで、代走に西岡を起用した。持病の首痛が悪化したためこの日は完全休養させるつもりだった。「西岡はプレーできる状態ではなかったが、走るだけならできる。確実に彼の足が必要になる時を待った」。大松の中前打で西岡は一気に三塁へ到達し、サヨナラの舞台を整えた。西岡は「今日はまったく練習してない。出場できるわけないのに『行けるか』と言われてとっさに『ハイ』って答えちゃった」と笑って振り返った。
05年から2連覇し、3年間通算でも12球団トップの勝率を誇る交流戦で、まさかの3連敗スタート。この日も負ければズルズルと泥沼にはまるところだった。147キロの直球をはじき返した今江が「気持ちであそこまで持っていった」と言えば、西岡も「試合に出られずチームに申し訳ない気持ちでいっぱいだった。首の痛みは忘れてた」と興奮冷めやらぬ様子で話した。たまりにたまっていたうっぷんを一気に吹き飛ばす1勝だった。【広瀬雷太】



