<巨人3-2ソフトバンク>◇21日◇東京ドーム
王ホークスがまさかの逆転サヨナラ負けを喫した。先発杉内が完封目前の9回2死走者なしから、まさかの同点弾を浴びて突入した延長12回。松田宣浩内野手(25)の7号ソロで再び1点を勝ち越したが、直後の延長12回裏。4番手佐藤誠投手(33)が3連続長短打を食らい、1死も取れないまま今季4度目のサヨナラ負けが決まった。この敗戦で交流戦の自力Vは消滅。22日の交流戦最終戦に勝っても、日本ハムが阪神に勝てば、王ホークスが交流戦初の頂点に立つことは不可能となった。
たった3球で、王ホークスが天国から地獄へと突き落とされた。松田の7号ソロで1点を勝ち越した直後の延長12回裏。4番手佐藤が巨人打線につかまった。古城、鈴木尚に連打を食らい、無死二、三塁とサヨナラのピンチを背負うと、続く木村拓にも左中間を破られ、2者が生還。3人全員が初球打ちという速攻劇で、つかみかけた白星を逃した。「あそこで左をつぎ込めないところがね。オレの責任。選手は一生懸命やってくれた」。先頭で左打ちの古城に対し、王監督がマウンドに送り出したのは右の佐藤。指揮官は痛い敗因を、自らかぶった。
勝利まであと1球だった。9回2死。そこまで5安打無失点と巨人打線を封じていた先発杉内が、痛恨の1発を食らった。代打大道に対し、カウント2-3から投じた144球目。真ん中付近へと入った141キロの直球を完ぺきにとらえられ、左中間席中段まで運ばれた。勝利目前でふり出しに戻される1発は、自身初の4試合連続完投とともに、今季7勝目をも吹き飛ばした。「(完封勝利は)いけると思ったんだけどね。粘りはしたけど、結果だから」。悲運の杉内は言葉少なに球場を後にした。
王監督も杉内の好投をねぎらった。「1球だけだからね。杉内は責められないよ。今日は総力戦に負けた」。3者凡退はわずか2度と、本来の姿とはほど遠い状態だった。それでも相手に本塁を踏ませず、ギリギリのところで粘った。球数は自己最多にあと2球に迫る、154球を投じた。8回には左ふくらはぎを痛めるアクシデントもあったが、三振も12個と、今季7度目の2ケタ奪三振を記録。チームの勝利に向かって必死に左腕を振り続けた杉内を、責められるはずがなかった。
チームにとっては自力での交流戦初Vが消滅する痛い黒星だった。優勝するためには、日本ハム対阪神戦の結果次第だが、すべては今日22日の巨人との交流戦最終戦に勝利することが大前提。「明日(22日)勝って、後半戦にいい形でつなげたい」。王監督の思いは、ナインにも伝わっているはずだ。【石田泰隆】



