<イースタン・リーグ:ヤクルト4-2日本ハム>◇24日◇戸田

 左手親指骨折で2軍調整中だった日本ハム武田勝投手(29)が24日、イースタン・リーグ、ヤクルト戦に最終調整登板した。野手の間を抜ける安打などで3回4安打2失点だったが、患部の不安はなくなり、順調な回復をアピールした。

 大粒の汗を流しながらファンの行列にサインし終えた武田勝は「しっかり抑えて(1軍に)上がりたいんですけどね」と苦笑いした。故障後ファーム3度目の登板で初失点。だが4本のヒットは、内野手の間を抜けていったものと内野安打で「打ち取れています。狙ったところに投げられた」と悲観することはなかった。

 スライダーやチェンジアップなど変化球も多投。指の感覚も最終チェックを行った。「ようやく(実戦に)慣れてきたところです」と話すが、前回の登板後課題に挙げていた投げ急ぎについても「今回は大丈夫。修正できました」と手応えをつかんでいる。

 後半戦開幕ダッシュへ、必勝ローテが完成する。梨田監督は「2軍で何度も投げさせる投手じゃない」と、状態に問題なければ即昇格させることを明言。この日の最終調整を3イニングにとどめたことから、27日のダルビッシュ、28日の多田野に続き、29日のオリックス3戦目に先発することが濃厚となった。「いい経験になりました。投げながら実戦感覚もつかんでいきたい。いつでもいける準備はしています」。来月1日からはじまる首位西武との直接対決を前に、信頼度抜群の3本柱で弾みをつける。【本間翼】