7月がヤマだ!

 阪神金本が25日、3日ぶりに甲子園で再開された全体練習に参加し、リーグ上位チームとの対戦が多い7月を「勝負月」ととらえた。交流戦終了時点で2位中日とは6・5ゲーム差。独走状態をキープするが油断は禁物だ。巻き返しを狙う中日、巨人をしっかりたたき、再びVロードを突っ走る構えだ。

 順調にひた走るVロード。その道中の1カ月に金本は“危険な香り”を感じ取った。リーグ戦再開直後。上位チームとの対戦が相次ぐ7月を、勝負どころととらえていた。

 金本

 突き放すチャンスかどうかは分からんけど、7月は日程的にもヤマというか(ヤマ場と)言われる8月と比べると、7月という感じがしないでもない。7月に勝ち越すというか、勢いに乗っていきたい。

 交流戦を終え、2位中日と6・5ゲーム差。3位巨人とは10ゲームの開きがある。独走状態だが、主砲の表情に油断は感じられなかった。7月は1日からの3連戦を皮切りに、中日と9試合。さらに交流戦で調子を上げてきた巨人とも6試合を戦う。7月は26試合中、実に15試合が2強との対戦だ。宿敵にトドメを刺すことができる一方で、一気に差を縮められる可能性もある。

 7月は日程的にも過密だ。2度の6連戦後に9連戦が控える。藤川、新井らの北京五輪行きが予想される8月以上に、過酷とも考えられる1カ月だ。広島時代の96年には最大11・5ゲーム差をひっくり返された、苦い経験もした。だからこそ金本は再びチームの手綱を締め、頂点に向けてチームを再加速させるつもりだ。

 この日は3日ぶりの全体練習(甲子園)に参加。フリー打撃、キャッチボールなどで汗を流した。「思ったより足の状態がいい。もっと苦労すると思ったけど、意外と動けている。バッティングも思ったより早く仕上がったし、ホンマに手術したんかな、という感じ」。オフに手術した左ひざの状態に、自信ものぞかせた。交流戦で好調をキープし、同最終戦の22日・日本ハム戦(甲子園)で今季初の2連発。上昇気流に乗った主砲が「勝負の7月」をいつも以上に力強く、引っ張る。【佐井陽介】