遅咲きのアニキが、さわやかにMVP2冠を狙う。ファン投票選出では初めての球宴出場になる日本ハム稲葉篤紀外野手(35)が「プレーは派手に。出るからには何か(賞を)持って帰りたい」と賞どりを宣言。一昨年の日本シリーズMVPに続き、タイトル奪取を狙う。

 プロ14年目にして進化が止まらない稲葉に再び勲章が増えた。外野手部門2位でのファン投票初選出。「本当にありがたく思います。全力で一生懸命やることが1番喜ばれると思う」と、代名詞でもある全力プレーでファンを沸かせると誓った。さらにうれしかったのが、選手間投票でも選ばれたこと。自身も「頑張っている選手とかいろいろ考えて、かなり時間がかかった」と熟考して投票した。ライバルたちに尊敬され、目標とされている何よりの証し。「それに恥じないプレーをこれからも続けていきたい」と気を引き締めた。

 チームだけではなく、北京五輪日本代表としてもチームリーダー的存在になることが濃厚。「(球宴で若手から)何か相談があれば話を聞くし、お互いに成長していければいいね」。スター選手がずらりと顔をそろえる夢の舞台でも、稲葉の存在感はひときわ大きい。【本間翼】