<阪神3-8巨人>◇10日◇甲子園

 新5番葛城がしぶといタイムリー内野安打で1点目をたたき出した。3点を追う3回2死満塁。巨人内海の内角ストレートを三塁線にたたきつけた。三塁古城が二塁に送球したが、高く弾む打球が功を奏し、一塁走者金本の足が勝った。

 「3点差だったんでつないでいこうと意識していた。内海はイメージより良くなかった。予想していたより速くなかった」。左腕内海とは昨年9月以来の対戦。左打者のため、左腕先発時のスタメン出場は今季、これが初めてだった。林が前日9日、左ひざ靱帯(じんたい)損傷で登録抹消された。岡田監督が常々「代役じゃない、元レギュラー」と称する5番候補として、まずはきっちりと役割を果たした。

 対左腕も、今後はつなぎの精神でクリアする考えだ。「左投手だと、どうしても外に逃げていくボールが多くなる。単打狙いというか、普段以上につなぎの意識を強くしたい」。試合前に語った言葉通りの打撃を披露して、チームの5番問題にまずは明るい答えを出した。