<ヤクルト4-3広島>◇20日◇神宮

 広島はヤクルトに1点差で惜敗。これで今季初の5連敗となり借金は最多タイの6となった。敗戦の中、唯一の救いは広島先発高橋建投手(39)の粘りの投球だった。今季チーム最多の139球を投げ7回3失点。3者凡退は1度もなく、10安打を浴び6回以外は毎回得点圏に走者をおきながらも、失点は3回の3点のみ。

 毎回がピンチだった。3-3の7回、四球と自らの野選、犠打で1死二、三塁。ブラウン監督がマウンドに。球数は120を超えていた。誰もが交代と思った。しかし、そのまま続投。小野、代打ユウイチを連続三振。赤い左翼席は、勝利の瞬間のようにわいた。

 5月23日以来、約2カ月ぶりの7勝目は逃した。ブラウン監督は「この試合は彼にかけようとおもった」。8回、上野が打たれ悔しい敗戦。それでもスタンドからは「高橋ナイスピッチング」の声援が途切れることはなかった。【網

 孝広】