大嶺が故郷石垣から遠く離れた札幌で1勝
<日本ハム2-5ロッテ>◇24日◇札幌ドーム
ロッテ大嶺の表情が、ようやく緩んだ。今季6試合目にして、つかんだプロ初勝利。ナイン1人1人とハイタッチをかわしながら、何度もはにかんだ。「(石垣島から)遠く離れた札幌で勝って、自信になった。日本を代表する投手と投げ合えて、勝ちがついた。初勝利は1度しかないので、一生の思い出」と喜びをかみしめた。
ダルビッシュが150キロ台を連発しても、気後れしない。それどころか、むしろ冷静になった。「150キロ出しても持たない。出さなくても打ちとれるのは分かってますから」。プロ2年目、20歳とは思えないほどしたたかだった。振りかぶれば150キロ台も可能だが、セットポジションから制球、キレを重視する。この日の最速は145キロだが、低めを丹念に突いた。
これまでツキはなかったが、運が味方した。4回無死一、二塁。稲葉の左翼越えのライナーは、大松が“キャッチ”。テレビで何度も映し出されるVTRでは、フェンスに直撃したようにも見える。二塁走者も飛び出し、併殺で難を逃れた。「自分にもツキがあるのかな。勝ち負けを左右するプレーでした」とバックに感謝する。6回4安打2失点、89球。余力はあったろうが、あとは先輩に託した。
札幌からは約2800キロも離れた沖縄・石垣島の出身。06年ドラフトでは意中のソフトバンクではなく、ロッテに指名された。素直で実直な性格のため、動揺した。浪人すら考えたことが、世間に誤解を与えた。そして2年目。1年下のルーキー唐川は、すでに5勝している。「唐川が頑張っていることが刺激になっている」と本音をもらす。後れを取ったが、ようやくスタートラインに立った。「育ててくれたおじいちゃん、おばあちゃんに自分の口から報告したい」。ウイニングボールは実家に送る。上位を再び狙うチームに、また1人若武者が台頭してきた。【沢畠功二】
[2008年7月25日9時7分 紙面から]
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