<楽天11-4日本ハム>◇3日◇Kスタ宮城

 日本ハムは鬼門の宮城で、またしても勝てなかった。先発した多田野数人投手(28)が、後半戦初戦の楽天15回戦(Kスタ宮城)で5回までに本塁打2本を含む9安打6失点でKOされた。被安打、失点ともに日本球界入り後のワーストで、今季4敗目(6勝)。リリーフ陣も打ち込まれた日本ハムは4-11と大敗し、昨年から続く宮城での楽天戦連敗は7に伸びてしまった。

 打者をあざ笑うかのような巧みなピッチングは影を潜めた。何度も首を傾げ、汗をぬぐう多田野は、6回を前にマウンドから姿を消した。自身ワースト9安打で、同じくワーストの6失点。「調子自体は悪くなかったけど、スピードがない投手が、コントロールがないと打たれてしまう。1、2回で修正しなければいけないところだったけど、5回までいってしまった」と唇をかんだ。

 制球に苦しんだ。3点のリードをもらいながら、2回2死二、三塁のピンチには、甘く入った変化球を鉄平に左翼席ポール際まで運ばれた。プロ入り8本目の被弾は、初めて浴びるソロ以外のアーチ。走者をおいた場面では、特に細心の注意を払って切り抜けてきた多田野にとって、悔しさの残る痛恨の1球だった。

 投手陣全体が“K宮城マジック”にはまっている。仙台では開幕から6戦全敗。11失点は対楽天の球団ワーストタイ記録だ。ブルペンと本球場のマウンドの傾斜が違う上に、密閉された室内から屋外に環境が変化する。厚沢投手コーチは「ここはどの投手も球がうわずる。ウチのピッチャーのスタイルが出せていない。どうしてなのか…」。頭上に並ぶ「?マーク」。だがすぐに「相手も一緒のはず。これからも試合があるのだから対策を練らないと」と、残り試合へ視線を切り替えていた。

 初登板初勝利の相手に倍返しを食らった多田野。「今日は相手打線がどうこうより、自分のコントロールが悪かった」。人生初めて訪れた杜(もり)の都。名物牛タンも大好物の1つだが、思い出の1ページ目には苦い記憶が刻まれた。【本間翼】