<広島0-2ヤクルト>◇3日◇広島
広島の新外国人ジム・ブラウワー投手(35=3Aラウンドロック)が日本デビューを1回無失点で飾った。ヤクルト戦の9回に登場し1安打、1奪三振の内容だった。打者を幻惑したのが、得意球という高速シンカー。145キロで沈む“魔球”は日本球界で大きな効果を発揮しそうだ。後半戦の初戦を惜しくも落としたが、横山の復帰も含め、ブルペン陣が反撃のゴングを鳴らした。
背番号90を背負った身長191センチのブラウワーはマウンドに立つと、より大きく見えた。オーソドックスな上手投げで右腕を振り下ろす。力のあるボールはストライクゾーンの隅に集まっていった。1回無失点。合格点のデビュー戦だ。
「いい感じだったよ。最初は少し緊張したけど、1球投げたらリラックスできた。今日みたいに投げられれば日本で成功する自信がある。あとは打者のことを勉強しないとね」。
0-2の9回、5番手でマウンドに上がった。先頭の田中浩にはしぶとく二遊間を抜かれたが武内を中飛。福川を見逃し三振に打ち取った。この福川への投球が真骨頂かもしれない。
1ストライク後に投げた2球目の外角低め。福川は空振りしたが、この球がブラウワーが「得意」と公言する高速シンカーだ。フォークと違い、回転しながら直球と似た軌道をたどり、打者の手元でスッと沈む。最後の4球目も同じ球。福川のバットは動かなかった。「あれが僕の強み。145キロで沈んでいく球がある」とニンマリだ。
米国でついた異名は容姿が似ている映画トイ・ストーリーの「バズ」。そして「ブルドッグ」だ。いつも大事な場面で登場して抑えていく姿から、米国のアナウンサーに放送の中で名付けられた。「いろいろな場面を経験してきた。とにかく勝利に貢献したい」。
右肩違和感の横山も同時に出場選手登録。後半戦の反攻に欠かせないブルペン陣が充実してきた。そのカギになるのがメジャー354試合、33勝の大物助っ人。デビュー戦はあえなく敗れたが、その右腕が本当に必要になる場面は何度も訪れる。【柏原誠】



