<ロッテ5-2楽天>◇18日◇千葉マリン

 野村楽天3連勝への道は、珍プレーに阻まれた。2回だ。まずはフェルナンデス。3連打で2点を失い、なお1死二塁。何でもない三ゴロを、一塁に悪送球。約2メートルのセギノールが、手を伸ばしても届かない高さへ送球した。

 1死一、三塁となって、今度は捕手・井野だ。カウント2-1からロッテはスクイズを敢行したが、渡辺正は空振りした。内角高め直球の軌道が、バットと重なり、井野の視界から消えた。構え遅れたミットからこぼれ、右へはじく間に、三塁走者ベニーは生還(記録は本盗)。併殺でチェンジのはずの直球空振りが、不運にも、ボールを捕れない珍プレーを生んでしまった。

 6月6~8日以来の3連勝を逃した野村監督は「毎度のことで腹も立たんわ。ボールとバットが重なった?

 バカらしくって(井野に)聞く気にもならん。フェルナンデスの失策?

 計算に入っている。守らせている方が悪い」と消沈。「スクイズは警戒していたけど、2-1からしてくるとは思わなかった」と、奇襲に悔しさをにじませた。井野は「あれを捕っていれば…。何でもなかったのに…」と、声を絞り出した。後味の悪い敗戦で、借金は10に逆戻りだ。【金子航】