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林点火1号、虎14点猛打祭り

2回表無死、林は右越えに先制の本塁打を放つ(撮影・倉掛優一)
2回表無死、林は右越えに先制の本塁打を放つ(撮影・倉掛優一)

<広島5-14阪神>◇19日◇広島

 五輪期間中、好調の広島を相手に阪神が15安打14得点の猛打爆発で連敗から脱出だ。みんな頑張ったけどグイグイ引っ張ったのは5番林威助外野手(29)だ。2回に1号ソロを放つと3安打2打点の大暴れ。パの西武には優勝マジックがついたし、こっちも再びマジック点灯と行きますか!

 星野ジャパンをしのぐ大量得点だった。8月に入って湿りがちだった阪神打線が、今月8勝3敗と絶好調の広島相手に15安打14得点と大爆発。2度の打者一巡の猛攻で、点の取れない試合が続いていたイライラを一気に解消させた。

 大量得点への口火を切ったのは林の1発だ。鳥谷の適時打で9試合ぶりの先制を奪った後の2回。先頭で打席に入ると、広島先発宮崎の外角高めシュートを、西日の差し込むライトスタンドに低い弾道でぶち込んだ。

 「打席には塁に出る気持ちで向かいました。風も吹いていたし、感触もよかった。入ってよかったです。本塁打の予感はなかったけど、強い打球を打とうと思っていました」

 1軍では実に326日ぶりとなる本塁打。ようやく飛び出した今季1号に、ベンチに戻ると、ナインから次々にヘルメットをたたかれた。バシバシと。バシバシと。手荒い祝福に、自然と笑みがこぼれ出た。

 今年のゴールデンウィーク。誰もいない昼下がりの鳴尾浜で、1人黙々とトレーニングに励んでいた林は、ファンの待ち受けるスタンドの下に向かい、1人1人丁寧にサインをつづった。「当たり前のことをしただけですよ」。先の見えない右肩のリハビリ中も変わらぬ声援を送り続けてくれたファンのためにも、必死にバットを振り抜いた。

 林の一打がナインを奮い立たせた。葛城、野口のヒットでチャンスを作り、赤星が四球、平野も押し出し四球で続く。そして鳥谷が初回に続く2打席連続の適時打で2点を追加した。さらに主砲・金本も右前打を放ち、一挙6点で早々と試合を決めた。

 得点不足に悩んだうっぷんがこれだけでは終わらなかった。6回だ。1死から3者連続四球で満塁となり、林、葛城がタイムリー。そして関本がとどめの満塁弾。先発全員安打のおまけもつく猛虎打線の大フィーバーで4試合ぶりの白星をつかみ取った。

 阪神打撃陣は前日、甲子園の新室内練習場で約90分間の打ち込みを行った。通常、月曜の移動日は野手は休日。だが、点の取れない打線に、首脳陣は強制打撃練習を命じ、打開を図ろうとしていた。その効果が1日で表れた。

 2位巨人が勝ったため、マジックの再点灯はお預けとなった。だが北京五輪でリーグ予選突破を決めた星野ジャパンの矢野、新井、藤川にとっても、この日の大勝はうれしい知らせに違いない。これ以上心配はさせない。久々につながりをみせた猛虎打線が、ようやく復活のドアをこじ開けた。【福岡吉央】

 [2008年8月20日11時30分 紙面から]


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