<西武5-4楽天>◇28日◇西武ドーム

 西武の絶体絶命のピンチを救ったのは、G・G・佐藤の好捕、好返球だった。北京の悪夢を西武ドームで完全にぬぐい去った。1点リードの8回1死満塁。楽天藤井の放った打球は右翼定位置よりやや手前、ライン寄りに打ち上がった。いったん落下地点より2、3歩下がって反動をつけて捕球すると、ワンバウンドで捕手細川にストライクを投げ込んだ。走者フェルナンデスの足との競走。山本球審がアウトを告げると、G・G・佐藤は右拳を振り下ろしてベンチに駆け込んだ。

 G・G・佐藤「巡り合わせって、あるもんですね。アウトで良かった」。

 一塁側ベンチ上の観客は総立ちで拍手。渡辺監督ら、同僚からも体の各所をたたかれ好守を祝福された。7回途中2失点の西口の7勝目を救い、チームの優勝マジックを「22」に減らす価値あるプレー。渡辺監督は「ギリギリのタイミングだったが(フェルナンデスに)走ってくれと思っていた。外野に詰まらせて併殺にするイメージ通りのプレーだった」と、この日のハイライトを振り返った。五輪準決勝、3位決定戦で落球した不安は、もはやベンチにもG・G・佐藤にもなかった。

 26日に合流したG・G・佐藤を渡辺監督はこう勇気づけた。「法大で補欠だった男が日本代表まで選ばれた。日本中が彼の名を覚えた。ミスはしっかり受け入れて切り替えればいい」。G・G・佐藤だけじゃない。同じ北京帰りの中島も初回に19号ソロを左翼席に放った。自信を取り戻したG・G佐藤、優勝へ向かってひた走るチーム。西武のムードは日に日に高まっている。【山内崇章】