<ロッテ3-0日本ハム>◇28日◇千葉マリン

 ちょっと現実離れした展開を脳裏に描いてしまうほど、勝つには奇跡が必須条件だった。「最後は一打、ホームランで同点という場面はつくれたんだけどな」。梨田監督が振り返ったのは、3点を追う最終9回1死一、二塁。稲葉、小谷野の中軸2人で夢を見てしまった。一ゴロ、一邪飛で試合終了。12球団ワーストのチーム58本塁打、1試合平均0・58本。約2試合で1本ペースのアーチを、劇的な局面で願うのは、確率論からも難しかった。

 直視した現実は厳しい。2安打完封負け。ロッテ清水に、今季4戦4敗目を喫した。カギになったのは左打者。稲葉は得意の内角直球でのファウルなどでカウントを稼がれ、最後はストライクゾーンからボールになるフォーク。ほぼ同じパターンで4打席、すべて右方向の内野ゴロで凡退した。「いい投手はなかなか打てない。厳しいところを攻めてくるのは分かっていたけど」。あまりの完敗に主砲はサバサバと脱帽した。

 田中も9回に右前打を放ったが、チャンスメークできず。「清水さんがいいのか、自分たちが悪いのか分からない」。初回、先頭打者の1番田中雅のゴロを、一塁手小谷野が逆シングルで“トンネル”した。記録は安打だったが、先制点につながったミス。梨田監督は「小谷野のエラーというかヒット」と戒めた。7回2死から、その小谷野がチーム初安打を放ち、ノーヒットノーランは止めたが、時すでに遅かった。

 ロッテ3連戦は計4得点で2勝1敗と勝ち越しに成功。3連勝はならず、2位浮上から一夜で3位へ転落した。最後に課題まで与えてもらった。投手を中心とした守備のリズムを、攻撃へつなげる-。現実的な勝ちパターンの精度を上げなければ、混パ脱出は、夢のままで終わるかもしれない。【高山通史】