2軍調整中のソフトバンク大隣憲司投手(23)が、遊離軟骨による左ひじ痛で、今季絶望の可能性が8日、浮上した。杉本投手コーチは大隣について「(登板を回避した2日から)2週間先には投げられると思ったが、今日、投げられていないのだから、1週間先に投げられるかはクエスチョン。だいぶ、先になるということ」と語り、復帰計画が白紙の状態であることを明らかにした。

 大隣は8月27日のオリックス戦登板後に左ひじの異変を訴え、同31日に福岡市内の病院で精密検査を受けた結果、左ひじの遊離軟骨による炎症が認められた。1日に出場選手登録を抹消され、先発予定だった2日の日本ハム戦登板を急きょ回避。1週間のノースロー調整を厳命され、炎症を抑える注射などの治療を受けていた。首脳陣も当初は13日からの6連戦中の復帰を想定していた。

 この日はスケジュール的に投球再開の「解禁日」だったが、大隣は西戸崎室内練習場でキャッチボールの再開を見送った。「自分の中ではとにかく1日でも早く復帰できるように調整するだけです」と大隣。投球再開のめどは立っておらず、ランニングの際にも腕を強く振れる状態ではないという。高山投手コーチは「1週間、投げなければ、また1軍レベルで投げるには、少なくても倍の時間はかかる。(大隣が今季は)いないということも考えておかなきゃいけない」と話した。大隣は大学時代から左ひじの故障歴があり、今後の回復状況によっては、遊離軟骨除去手術を今オフに行う可能性も出てきた。