<楽天1-0ソフトバンク>◇7日◇Kスタ宮城

 ソフトバンク杉内が、自身初となる「奪三振王」のタイトルを奪取した。トップを走る日本ハム・ダルビッシュに、6個差で迎えた今季最終戦。王監督ラストゲームというプレッシャーも重なるマウンドで、本来の投球を披露した。

 初回。先頭渡辺直をスライダーで空振り三振に仕留め、今季何度も演じてきた奪三振ショーの幕を開けた。5回までに5奪三振と順調にダルビッシュに“接近”。そして6回。先頭渡辺直からこの日2個目の三振を奪い、タイトルを手中にした。その後も着実に三振を奪い、終わってみれば今季11度目の2ケタ奪三振となる11奪三振を記録。シーズン11度の2ケタ奪三振は、95年伊良部(ロッテ)以来7人目の快挙だった。

 許した安打は4本。王監督に惜別の白星を贈ろうと、9回まで無失点でしのいだが、打線の援護に恵まれなかった。チームは延長12回サヨナラ負けを喫し、最下位フィニッシュ。試合後、杉内は「悔しい。勝ちたかった」と一言だけ残し、帰りのバスに乗り込んだ。自身初の「奪三振王」奪取は、悔しさに暮れたものとなった。