第2回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)監督問題で、今月15日に球界トップ会議が開催されることが9日、明らかになった。ソフトバンク王貞治球団最高顧問(68)がこの日、日本プロ野球組織のWBCに関する特別顧問に就任。王氏のほか、加藤良三コミッショナー(67)の人選で楽天野村克也監督(73)ヤクルト高田繁監督(63)星野仙一氏(61)元広島の野村謙二郎氏(42)がメンバーとなって、15日に「WBC体制検討会議(仮称)」が開かれる。監督人事を中心とした議論を行い、それをベースに今月中の決定を目指す。
WBCの監督問題は、やはり「世界の王」を中心にまとめ上げられることになった。加藤コミッショナーは王氏に、WBCに関する特別顧問への就任を要請し、「ご同意を得ました」と了承を得たことを明らかにした。具体的な役割は明確にしなかったが、「ユニホームというのは難しいんじゃないですか」と現場を率いる監督ではなくアドバイザー役を強調した。
初仕事も決まった。加藤コミッショナーは「WBC体制検討会議」を15日に開催することを決め、王氏はその中心として監督人事などの議論に加わることになった。王氏は「日本プロ野球最強のチームづくりのため、協力を惜しまず取り組んでまいります」と就任についてコメントした。会議に関しては「そこで全部決まるか分からないが、みんなが知恵を出し合おうと。会議を開かんと分からんよ。春季キャンプ前には選手が決まるでしょう」と話した。
会議ではそうそうたる面々が脇を固める。まずは加藤コミッショナーが「最年長で極めて豊富な経験を持っている」と表現した楽天野村監督。さらに日本ハムでGM経験があり、現場とフロントの両面を知るヤクルト高田監督にも白羽の矢を立てた。また自身も五輪に出場するなど選手に近い存在であり、解説者として北京五輪やWBCで経験を積んだ野村謙二郎氏も指名した。
そして北京五輪の日本代表監督を務めた星野氏が加わった。5人に加藤コミッショナーを加えた計6人で議論し、方向性を決める方針だ。9月1日の実行委員会で監督人事について一任された加藤コミッショナーは全12球団の監督と対面する一方で、球界の各方面から情報収集を続けてきた。その集大成が、偏りのない意見を結集するための「首脳会談」開催だった。
ただ決定機関ではないとし、期限については「今月中に決定できればと考えています。そのことについての1つのステップがこの会議」と語った。会議で王氏の意見が重要な意味を持つのは間違いないが、メンバーそれぞれに影響力、発言力があり会議の行方は予断を許さない状況。加藤コミッショナーは「(監督問題は)現在においては白紙です」と強調。従って会議の流れ次第ではメンバーの中から監督が誕生することも考えられる。
加藤コミッショナーを中心に議論がスタートして1カ月余り。王特別顧問の誕生と、それに続く球界では異例の「首脳会議」の設置で、WBC監督問題がいよいよ大詰めを迎えた。【大塚仁】



