阪神坂井信也オーナー(60=電鉄本社社長)が18日、次期監督とは複数年契約を結ぶことが望ましいとの見解を示した。候補を球団OBの真弓明信氏(55=日刊スポーツ評論家)に一本化した阪神は、クライマックスシリーズの進行に配慮しながら慎重に監督人事を進めている。この日の初戦を京セラドーム大阪で観戦した坂井オーナーは「誰になるにせよ、1年で結果を求めるのではなく長期的にやってもらいたい」とビジョンを語った。
坂井オーナーが、真弓氏を筆頭候補に絞り込んだ新監督に長期的視野でのチーム作りを望んだ。辞任する岡田監督が「総決算」と意気込むクライマックスシリーズが始まり、監督人事は表面上、凍結した。坂井オーナーは京セラドーム大阪に向かう前に取材に応じ「誰になるにせよ、1年で結果を求めるのではなく長期的にやってもらいたい」と持論を語った。
オーナーが中心となって人選を進める段階で、契約年限など条件面の話し合いは行っていない。あくまで一般論だが、5シーズンで優勝1回、Aクラスが4度(優勝含む)とチーム強化を進めた岡田監督から引き継ぐ指揮官にも、腰を据えてチーム作りに取り組んでもらいたい考えだ。
坂井オーナーは「鉄道事業もすぐに結果を出すものではないから、そう考えるのかも知れない。ただご本人がどう考えるかも十分にお聞きしないといけない」とし、就任要請の場で候補者の希望をくむ姿勢だ。近年では岡田監督が04年の就任時に3年契約を結んだ。星野監督は自身の意向もあり、1年契約を年々更新するスタイルを取った。新監督の意向次第だが、球団側には長期契約の用意がある。
候補に一本化した真弓氏は前日17日に要請を受けていないことを明言した上で監督就任に「障害はありません」とし、「毎年優勝争いをできる非常に魅力的なチーム」と話した。真弓氏が前向きな発言をしたことを、坂井オーナーは報道などで確認した。
「もちろん、新監督には情熱をもった方になっていただきたい。嫌々引き受けるのではなく、やってやると考えてくれる方でないと困るわけですから」。真弓氏個人を指した話ではなかったが、少なくとも、真弓発言は坂井オーナーの基準を満たしたようだ。
週明け、クライマックスシリーズの合間を縫って星野仙一SDや吉田義男元監督(日刊スポーツ客員評論家)らと会談して意見を聞く。球団取締役会の手続きを経て、正式に真弓氏への就任要請を決定。木戸コーチのヘッドコーチ昇格も内定した。着々と誕生に近づく新生阪神に、坂井オーナーの期待がふくらむ。



