阪神は23日、大阪市内のホテルでOBの真弓明信氏(55)に次期監督就任を正式要請した。坂井信也オーナー(60)南信男球団社長(53)から第31代監督のオファーを受けた同氏は、その場で受諾の意向を伝えた。クライマックスシリーズ第2ステージ終了後に新体制とともに正式発表の運び。1軍投手コーチに、快速球を武器に阪急で活躍した山口高志スカウト(58)を抜てきすることも決まった。

 阪神の真弓新監督が誕生する。真弓氏は坂井オーナー、南球団社長から正式に就任を要請され、快諾した。約1時間会談し、チーム状況なども把握。早くも気合をみなぎらせた。「(要請の)話しがあって、内諾したということ。気持ちはいろいろ変わるんですけど、これからだなという気持ちです。(正式な)発表会見のときに(もっと)変わると思います」。セ・リーグのクライマックスシリーズ終了後に就任が正式発表される予定だ。

 今季の岡田監督の果たせなかったV奪回が至上命令になる。「プロ野球の場合、成績が出なかったら責任を取らないといけない」と覚悟の強さをうかがわせた。若手の台頭も期待している。「(2軍戦を)なるべく見たい。2軍のコーチの話しもなるべく聞きたい」と話すなど、早くも指揮官の表情になっていた。V逸の責任をとって自ら減俸(報酬の20%、3カ月)を決断した阪神坂井オーナーは「信念を持っている方やった。全力を挙げてバックアップしたい。また減俸になるのはいやですから」と約束した。

 組閣も固まりつつある。03、04年の2軍コーチ時代に藤川球児を本格化させた山口スカウトを、2軍に配置転換される中西清起投手コーチ(46)に代わる1軍ブルペン担当に起用する。また球団OBの久慈照嘉氏(39)も招へいする方針で、次世代を担うスタッフをそろえ、29日の秋季練習初日までに真弓内閣を確定させる。