阪神真弓明信新監督(55)の就任会見が27日、大阪市内のホテルで行われた。2年契約で年俸8000万円(推定金額)。背番号は「72」に決まった。第31代監督は守備力の充実をテーマに掲げ、先発投手の補強を要望した。球団側も応じる構えで横浜三浦、ロッテ清水の両右腕がFA宣言した場合はすぐに獲得に乗り出す方針だ。真弓阪神がV奪還に向け、投手王国の建設に着手する。

 無数のフラッシュを浴びても、端正なマスクが揺らぐことはなかった。真弓新監督は「誠心誠意」という言葉を繰り返した。85年は最強打線のリードオフマンとして日本一に貢献。しかし自ら描くビジョンは守備力の重視だ。「野球は守りが確実。投手を含めセンターラインを中心に守れるチームが強い」。岡田前監督から引き継いた現在の戦力を見ると、豊富なブルペン陣を軸にその下地は十分にある。

 「プラスアルファがあればいい。(FAで)できれば頼りになる選手を取ってほしい。(守備位置は)取れば、どこでもいい。特に願っているのはピッチャーだ」。球団は30億円という補強資金を準備し、南球団社長は「もちろん、意向にそえるようにしたい。FAや外国人など補強面を詰めていきたい」と期待に応える考えを示した。