真央ちゃん、プロの心得教えて!

 中日ドラフト7位の中京大中京の井藤真吾外野手(18)が6日、名古屋市内の同校で球団の指名あいさつを受け、同級生のフィギュアスケート浅田真央(18)への“弟子入り”を志願した。「大勢の人の前でどんな気持ちで試合に臨んでいるのか聞いてみたい」と、メンタル面でのアドバイスを熱望。世界チャンピオンのクラスメートからのアドバイスを、プロでの第一歩へとつなげる。

 種目は違えど、世界を舞台に活躍するクラスメートの存在を生かさない手はなかった。井藤が、3年間同じクラスだった浅田真央へのメンタル面での“弟子入り”を志願。「いろんな舞台を経験しているぶん、プレッシャーにも強いはず。大勢の人の前でどんな気持ちで試合に臨んでいるのか、いろいろ聞いてみたい」と、熱く語った。

 クラスメートと言っても、浅田真が学校に姿を見せる日は大会や合宿の都合で限られており、実はこれまであまり会話を交わしたことはなかった。それでも、せっかくのつながりを無駄にはできなかった。

 実は浅田真はナゴヤドームのマウンドも経験している。06年の中日の開幕戦で姉の舞とともに始球式を行っており、すでに開幕戦の雰囲気も経験済み。井藤にとってはこれ以上ないコーチ役だ。

 井藤にとって浅田真は「全然レベルが違うし、オーラも全然違う」存在だった。だが、指名を受けて意識が変わった。「自分も(ドラフトで)選ばれて、軽いことじゃないなと思った。(浅田の活躍が)刺激になることも結構あるし、僕も頑張ろうかな」と、プロとしての自覚も芽生えてきたという。

 夏の大会終了後は現役投手陣と同じメニューで下半身を強化してきた。「いきなりケガしたらダメなんで、いいスタートが切れるように」と、1月からの新人合同自主トレに向け、体づくりにも余念がない。抜群のバットコントロールを誇る期待の新戦力が、まずは「真央ちゃんパワー」でプロでの第一歩を踏み出す。【福岡吉央】