4年ぶりの日本一に輝いた西武は、若手の躍進を象徴するように20代の5選手がベストナインに選ばれた。本塁打王の中村、最高出塁率の中島、盗塁王と最多安打の片岡、最多安打の栗山、守りの要となった細川。全員が初めての受賞で、緊張と笑顔が入り交じった初々しい表彰式となった。

 一方で、MVPは選出されなかった。トップ得票の岩隈とわずかな差で次点だった中島は「1年間頑張ったけど…きん差?

 聞かなきゃよかったわあ、悔しくなるやん」と残念がった。攻守でチームを引っ張ったが、北京五輪で約1カ月チームを離れるという特殊な事情もあった。総合的な成績で突出した選手がいなかった分、票が分散される形になった。

 MVPが優勝チームから選ばれないケースは珍しいが、渡辺監督は「うちから出るにこしたことはない。さびしいけど、こればっかりはね」。納得はできなかったが、裏を返せば、若い選手がそれぞれの長所を伸ばし、まんべんなく活躍して全員が主役だった。さらなる競争を求め、MVPは連覇を狙う来年の楽しみにとっておく。【柴田猛夫】