日本ハムから“サムライ・ジャパン”の候補へ5人が大量選出されたことが21日、分かった。WBCの第2回スタッフ会議がこの日、都内で開かれ、故障などでの辞退者が出たことから新たに候補をリストアップ。当初から候補入りしていた北京五輪代表のダルビッシュ有投手(22)稲葉篤紀外野手(36)に加え、武田勝投手(30)高橋信二捕手(30)田中賢介内野手(27)の3人が追加招集された。

 世界連覇を目指す日の丸を背負う権利を、日本ハム勢が席巻する可能性が出てきた。星野ジャパンの主力を担ったダルビッシュ、稲葉に続くように、武田勝、高橋、田中の3人の名前がこの日、追加された。原監督らスタッフ陣が熟慮して出したメンバー。メジャー組も名を連ねる中に、5人が候補入りした。メジャートップクラスの最強布陣を組むとされる米をはじめ、強力な海外勢と組む布陣へ、まずは第1段階で選ばれた。

 現状では候補段階とはいえ、投打の主力が、原監督から次々と指名された。会議終了後、3人の名前が挙がったことを伝えられた球団は、即座に出場意思を確認。いずれも代表選出された場合、出場する意向を示したため、代表候補入りが内定した。球団幹部によれば「問題ないとのことだった」と突然の打診にも、協力姿勢を見せたという。北京ではダルビッシュ、稲葉の2人だけだったが、アピール次第ではそれ以上、選出される可能性が広がった。

 武田勝は貴重な左腕で、先発、中継ぎと万能。北京五輪は代表候補入りしながらも落選したが、かねて評価は高かった。高橋は、阪神新井の辞退によりさらに手薄になった右打者で、守備でも捕手と一塁の複数のポジションを守れることから、白羽の矢が立ったもようだ。田中は北京五輪ではロッテ西岡、中日荒木と層が厚い激戦区の二塁手だったため、代表候補選出さえ見送られてきたが、近年の躍進と実績を評価された形になった。選出濃厚なダルビッシュを含め5人が、代表28人を目指す挑戦権をつかんだ。