阪神岩田稔投手(25)が出演した、糖尿病発症患者向けのDVDが完成したことが28日、分かった。糖尿病に関するNPO法人が制作し、題名は『新しい明日に向けて~初めて1型糖尿病と言われた方へ~』。非売品として計3000枚が作られ、主に糖尿病の治療に関連する医療関連施設に配られる予定。個人所有はできないが、待合室、病棟での閲覧、施設によっては貸し出しも可能となる。

 岩田は大阪桐蔭高2年の冬に「1型糖尿病」を発症。プロ選手となった今もインスリン注射が欠かせない。シーズン中も同じ病気と闘う患者、家族を甲子園に招待するなど、糖尿病患者に対する思いが人一倍強い。だから、DVD出演のオファーがあったときも即座に引き受けた。「『喜んで』という思いで参加させてもらいました。同じ病気の人の、少しでも励みになってもらえると僕もうれしい」。

 DVDでは自身のプレーシーンやインスリン注射の場面などが流れ、「(糖尿病を)病気と思わず、個性と思って」など、前向きなコメントで患者を激励。同じ糖尿病患者で親交がある、世界的なエアロビクス選手の大村詠一さん(22)との“共演”も果たした。岩田は発症直後、糖尿病を患いながら巨人などで活躍したビル・ガリクソン投手の本を読み、立ち直るきっかけを得た。今度は逆の立場になり、1人でも多くの患者に勇気を与えようと意気込んでいる。