阪神の3年目左腕、岩田稔(25)が来季開幕投手に名乗りを上げた。18日、大阪市北区・市立滝川小学校で1日先生を務め、強い決意を明かした。アピールに向け真弓新体制の初陣、2月11日の日本ハム戦(練習試合)とのダブル開幕投手にも意欲十分。公言通り4月3日ヤクルト戦(京セラドーム)の先発を果たせば次カードは10日巨人戦(東京ドーム)と、まさにエースの仕事となる。真弓監督も「安藤とケンカしろ!」と若きサウスポーの心意気を大歓迎した。
公言済みの来季「15勝5敗」は、目標のための目標ではなかった。子どもたちの輝く瞳から大きなパワーをもらった。「開幕から日本シリーズまで出るつもりでいます」。開幕とは4・3ヤクルト戦の意味か、と念押しされると迷わず言った。
「そのつもりでいます。チームの中で軸になっていかないといけないと自分でも思っている。軸になりたいと思っているんで。しっかり結果を出さないと、そういう輪にもいられないと思っているんで」。
2番手、3番手ではない。エースになる。そのためにはチーム内の強力な「ライバル」に打ち勝たねばならない。全校集会で「チーム内ですごいと思う選手」を問われると、藤川に並んで07年の開幕投手・下柳の名を挙げた。
「ものすごく練習をするし、結果も出される。すごいなと純粋に思う。ただ目標とは違います。尊敬する選手の1人です」。08年開幕を白星で飾った安藤もいる。06年、井川以来となる20代オープニング投手の重みは分かっている。
定石通り中6日でローテを回せば、4・10巨人との09年初戦が待ち受ける。今季いきなり3連勝。Gキラーと呼ばれながら、その後3連敗を喫した。歴史的V逸を許した一端を作った借りがある。エースになれるか、日本シリーズまで投げ抜けるかどうか、大事な試金石となる厳しいローテ争いに自ら殴り込む。
どんなベテランでも特別と言われる開幕戦。下柳、安藤に実績で劣る分も本気のアピールに動く。WBCに落選した分もシーズンに集中する。2月11日、日本ハムとの練習試合、真弓新体制のオープニング投手も務める決意を示した。
「キャンプで競争になる。ここで負けたらオープン戦も、シーズンもないんで」。厳しい表情で登板を志願した。昨年も08年初戦、2月10日の日本ハム戦に先発。大阪桐蔭高の後輩、中田をオール直球勝負で中飛に仕留めた。シーズン開幕2戦目を手にするステップとした。再現を狙う。
中途半端な思いでは、かなうものもかなわない。「岩田先生」は児童たちに夢を持ち続ける大切さを説いた。「夢を持つこと、最後まであきらめないことの大事さを伝えられたら…」。本気のまなざしで、子どもたちに大きな約束をした。【片山善弘】
[2008年12月19日10時27分
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