来季への秘策は潮崎シンカーだ!

 広島の林昌樹投手(29)は今季、17試合の登板で防御率4・50と不本意なシーズンだった。巻き返しへのキーワードは“タテの変化”。現在、元西武の潮崎哲也氏(現1軍投手コーチ)のシンカーを習得するべく、日々汗を流している。「落ちるボールもあると思わせたい」。林の決め球は、スライダーだけじゃないゾ。

 一度浮き上がってから沈むシンカー。この“魔球”を武器に、82勝55敗55セーブの成績を残した潮崎元投手。8連続奪三振を記録したこともある。来季へ雪辱を期す林がその“魔球習得”に燃えている。「ヨコの揺さぶりだけでは通用しない。タテの変化もあるんだなと打者に思わせたい」。

 始まりは秋季キャンプだった。小林投手コーチからシンカーの習得を薦められ、「潮崎さんはこう握っている」と握り方を教わった。その握りは薬指と中指で挟むという独特のものだった。キャンプでも投げ込んだが、それだけでは足りない。今は毎日寝る時に、ボールを右手の薬指と中指の間に挟んで眠る。「広いでしょ」と言って笑った林の2本の指の間隔は、左手のそれに比べて1・5倍ほども広がっていた。

 昨年は57試合に登板して防御率3・54。一昨年は自己最多の61試合に登板。今季は5月30日に抹消され、そのまま1軍に戻れなかった。当然、期する思いはある。「落ちるボールは左打者対策です。投球の幅は広がる。左打者の時に、代えられることもなくしていきたい」。浮いて、スッと沈む。消えるように感じるシンカーをマスターし、セットアッパー争いに名乗りを上げる。【網孝広】

 [2008年12月20日10時41分

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