巨人阿部慎之助捕手(29)が4日、今季の目標に「全試合出場」を掲げた。負担が大きい捕手には困難な記録で、チームでは62年の森昌彦(現祇晶)を最後に誰も達成していない。だが、今季はWBCでの世界一、巨人のリーグ3連覇がかかる大事な年。選手会長も兼任する主将は“無事故”で勝負の09年を駆け抜けることを誓った。

 新年の恒例行事となっている地元千葉・浦安での野球教室。280人の子どもを軽妙なトークで指導した阿部が、直後の書き初めでは真っさらな和紙を前に黙り込んでしまった。しばらく考えてから「これにしよう!」と筆を執り「無事故」としたためた。

 阿部

 捕手に“事故”はつきもの。自分の不注意もあるけど、相手があることだから。大きなケガなく1年を過ごせれば、3月の第2回WBCもシーズンも結果はついてくると思う。

 入団以来、捕手ならではのケガに悩まされてきた。本塁クロスプレーで何度も重傷を負い、大事な部分に打球が直撃し股間(こかん)が腫れ上がったこともある。こうした「事故」さえ起こらなければ、全試合に出る自信はある。1年間、ケガなくプレーできれば、WBCで大暴れし、シーズンでの個人目標「50本塁打」も夢ではない。

 巨人では、これまでの主将に加え選手会長も兼任することになった。7年ぶりの日本一奪回のためなら、喜んで“憎まれ役”を演じてみせる。自由奔放なチームカラーを掲げる球団が増えてきたが「うちは伝統ある球団。チャラチャラしててもしょうがない。チームが沈んでいるとき、逆に調子に乗りすぎているなと思ったときは、自分が厳しく言いますよ」とキッパリ。「優勝のために必要なこと?

 山口や坂本のような若手がどれだけ出てくるかでしょうね」。心を鬼にして若手の尻をたたくつもりでいる。

 まずは、昨季終盤に痛めた右肩の完治に全力を注ぐ。「WBC(の日本代表候補)に選んでもらったんだから、何とか肩を万全にしたい。いつもより1週間は早く動きださないと。暖かいところでどこまで動けるか、ですね」。元日も休まず体を動かしてきた阿部は、5日にグアム自主トレに出発する。【広瀬雷太】

 [2009年1月5日8時15分

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