楽天春季キャンプ(2月1日から、沖縄・久米島)の1、2軍メンバーが20日に発表され、新人では藤原紘通投手(24=NTT西日本)井坂亮平投手(24=住友金属鹿島)井上雄介投手(22=青学大)の3人が1軍スタートとなった。井上はこの日、大学の卒業試験のために上京。キャンプ初日からアピールできるように、母校での万全な調整を誓った。

 大学・社会人出身ルーキー3投手のキャンプ1軍スタートが決まった。選手たちは、前日19日に2軍寮で伝えられた。最速148キロの直球を持つ本格派右腕の井上は「やる気が出てきますね。このチャンスを、なんとか生かしたい」と意気込みを語った。

 この日、井上は他の新人選手とKスタ宮城での合同自主トレを終えると、新幹線で上京した。青学大の卒業試験を受けるため、22日まで“離脱”する。試験については「勉強はしていませんけど、大丈夫です」と余裕の笑みを見せたが、やはり心配なのは、頭ではなく体の方だ。「時間があれば、向こうのグラウンドで走りたい。母校なので気分転換にもなると思う」。23日には青学大の河原井正雄監督(54)が見学に仙台を訪れる。恩師に鈍った体の動きを見せないためにも、しっかり自己調整するつもりだ。

 1軍キャンプでは毎年、野村監督が初日からブルペンにくぎ付けとなる。新人投手にとっては、最初のアピールの機会だ。「残りの(自主トレ)期間を無駄にしないように頑張りたい」と井上。気を緩めず、再び仙台に戻ってくる。【由本裕貴】

 [2009年1月21日12時30分

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