甲子園球場の第2期リニューアル工事完成見学会が15日に開催され、新球場がお披露目された。メジャーの雰囲気が漂う球場となったが、一方で衝撃事実も判明。広い広いと言われてきた甲子園が、12球団の本拠地の中で、実は“2番目に小さかった”というものだ。

 これまでの公式発表は両翼96メートル、中堅120メートルだった。だがリニューアルを機に厳密測量を行ったところ、両翼95メートル、中堅118メートルだったこと分かった。両翼96メートルはラッキーゾーン撤廃後の92年からだが、中堅120メートルは甲子園が現在の形となった1936年(昭和11)秋からの「伝統」。つまり戦前、プロ野球が始まった年から実に73年もの間、誤っていたことになる。中堅118メートルは1番小さい横浜スタジアムと同じで、両翼は1メートル大きいだけだ。

 だが、新球場を視察した坂井信也オーナー(61=電鉄社長)は即座に反論。その根拠が右、左中間最深部から本塁までの距離118メートルが、12球団本拠で最長というもの。フェアグラウンド面積も今回の訂正で多少縮小され、1万3000平方メートルとなったが依然、12球団最大と強調した。本塁打が出にくいのは「懐の深い球場」であり、かつ浜風の影響もあると指摘。「日本で1番広いこの球場での本塁打はホンマもんの価値がある」と自負した。

 鈴木副球場長は「両翼95メートルと聞けば打者が心理的に有利かも。それにフェンスもドームより低いですから」と話した。【松井清員】

 [2009年3月16日10時50分

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