<オープン戦:ヤクルト13-6オリックス>◇21日◇神宮

 超攻撃型オーダー、いける!

 オリックスのグレッグ・ラロッカ内野手(36)が「二塁」でオープン戦に出場した。広島、ヤクルトでは経験がある守備位置だが、オリックス移籍後は初めて。ラロッカが二塁に入る場合は、本来二塁の後藤が遊撃へ。バットより守備力を期待されている遊撃大引が控えとなり、完全な「打力重視」の打線ができ上がる。

 5回の守備。森岡の一、二塁間への鋭いゴロをラロッカは体を倒してつかむと、素早く一塁送球した。セーフにはなったが「古巣」の感触を思い出したようだ。「今日は足の調子も良かった。週に2、3試合くらいならチームに迷惑かけずに二塁を守れるんじゃないかな」と振り返った。

 04年に40本塁打の実力者。打撃も絶好調だがローズ、カブレラ、フェルナンデスがいる状況では控えに回ることもある。それでも大石監督はその打力を活用できるよう模索。ラロッカを三塁、フェルナンデスをDH、ローズを左翼に回すプランのほか、「あらゆる状況を試しておきたい」と、二塁ラロッカの超攻撃的布陣もテストした。

 指揮官は「二遊間は守備力を優先したい気持ちがある」と言う。一方で「点を取りに行く試合もある」と続ける。1番候補に挙がるラロッカは3回に右中間二塁打でチャンスをつくり、フェルナンデスの一時逆転3ランを導いた。大引の巧打も捨てがたいが、「二塁ラロッカ」なら間違いなく史上屈指の破壊力が期待できる。【柏原誠】

 [2009年3月22日11時14分

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