<巨人3-5広島>◇4日◇東京ドーム

 巨人ベンチとしては最善の手を打った。開幕連敗スタートとなった原監督は「見ての通りでしょうね」と、サバサバとした表情でM・中村投手(32)の乱調を振り返った。1点リードの8回。今季の「新・勝利の方程式」を初披露するのに格好の舞台が整った。満を持して登板したM・中村は、簡単に2死を取った。あと1人抑えれば、9回は守護神のクルーンにつなぐだけ…。盤石の継投は成功したかに見えた。しかし、その直後に落とし穴が待っていた。

 突然制球を乱したM・中村は、連続四死球で一、二塁とされ、4番の栗原にスライダーを完ぺきにとらえられた。痛恨の逆転3ラン。続くシーボルにもソロ本塁打を浴びて降板した。原監督は「四球、死球、そして“ゴーン”じゃね」と、あっという間の4失点に苦笑いを浮かべるしかなかった。この日の直球の最速は143キロ。決め球のスライダーを生かすには、明らかに球威不足だった。

 それでも、日本ハムで絶対的守護神に君臨し通算101セーブを挙げた実績がある。たった1試合で見切りをつけるわけにはいかない。原監督は「苦いスタートになりましたけど、彼の力は必要なわけですから。これを肥やしにしてほしい」と変わらぬ信頼を口にした。M・中村も「こういう時もある。今日起こったことは忘れて、次のチャンスでベストを尽くす」と前を向いた。

 今季は若い力を育てながら秋に向けて戦力を整えていく方針で、シーズン序盤の苦戦はある程度計算に入れている。しかし、グライシンガー、内海の両エースで勝てなかったのは想定外。昨季10勝12敗と負け越した広島への苦手意識を引きずらないためにも、3タテを食らうのだけは避けたい。5日の第3戦は東野が先発予定。22歳の若武者は、いきなり大きな仕事を託されることになった。【広瀬雷太】

 [2009年4月5日8時16分

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