<巨人1-1広島>◇5日◇東京ドーム

 開幕2連敗の巨人がクルーンの誤算で今季初勝利を逃した。1点リードの9回、守護神マーク・クルーン投手(36)を投入して逃げ切りを図ったが、ストライクが入らず2四球を与える大乱調。急きょ登板した山口が広島梵に左前適時打で同点にされ、延長12回の末に引き分けた。先発東野が7回0/3を無失点に抑え、越智、クルーンの必勝リレーでつなぐはずが、前日のM・中村に続き、リリーフ陣に不安を残した。

 もう、怒りを通り越していたのかもしれない。試合後の会見場に現れた巨人原監督は、いすに座るなりにっこりと笑った。開幕3連敗こそ免れたものの、9回に同点に追いつかれる“負けに等しい”引き分け。「何人かの選手は調整遅れ。さらに進化し、成長していく必要がある」。顔はにこやかでも、目は笑っていなかった。

 大事な3戦目の先発を任された東野は、文句のつけようのない投球を見せた。グライシンガー、内海の両エースで連敗した重圧を見事にはねのけ7回まで3安打無失点。8回に連打を浴びて降板したが、このピンチを2番手越智が気迫の投球で抑え、1-0で9回を迎えた。だが、逆転弾を浴びた前日のM・中村に続き、今度は守護神のクルーンが先発投手の力投を台無しにした。

 ストライクが入らなかった。11球のうち、ストライクは2球だけ。ほとんどが明らかなボール球では、ベンチも降板を決断せざるを得ない。1死一、二塁で急きょマウンドへ向かった山口は何とか2死までこぎつけたものの、梵に同点適時打を浴びた。クルーンは「あれだけストライクが入らなければ降板も受け入れるしかない。申し訳ない」と反省した。開幕前に右手中指を痛めた。「問題ない」と断言して開幕を迎えたが「調整遅れ」は明らかだった。

 原監督の怒りの矛先は、覇気の感じられない打線にも向けられた。開幕3試合で7得点。特に、今季のオーダーの目玉として1番と2番に抜てきした亀井と鈴木が、得点に絡む場面がほとんどなかった。「まったく、機能していないね。今日は寝ないで、明日も一日中素振りをするぐらい、彼らにはやってもらわないといけない」。

 スクイズ失敗、無警戒でダブルスチールを許すなど、数えればキリがないほどミスも出た。「もう1回、ふんどしを締め直さないといけない」。開幕5連敗を喫した昨年に続き、原巨人は今年も苦難のスタートを切った。【広瀬雷太】

 [2009年4月6日8時36分

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