<ロッテ2-1ソフトバンク>◇17日◇千葉マリン

 まさかの幕切れで、ソフトバンクが単独最下位に転落した。延長11回裏2死満塁。3番手の摂津が投じたサブローへの6球目。内角に投げ込んだシンカーで押し出し死球。その瞬間、ルーキー右腕はがっくりと両手をひざに当て、肩を落とした。ここまで3試合4イニング無失点で「勝利の方程式」の中心的な役割を担っていた男のプロ初黒星で、チームの借金は4。ついに順位は昨年10月7日の最終戦以来の6位となってしまった。

 何とも痛い黒星だ。先発和田の粘投、2番手ファルケンボーグの力投も報われなかった。何より、防御率0点を誇っていた「神内&ファルケンボーグ&摂津」の必勝リレーの一角が崩れてしまった。貧打に悩む打線も援護できなかった。何とか延長戦には持ち込んだが、勝負所でのミスが響いた。4回表に長谷川が、延長10回表には本多が、送りバントに失敗。ロッテを上回る9安打を放ちながら、小技のミスで勝機を逸する展開は、波に乗れないチーム状況を象徴していた。

 秋山監督は試合後、声を振り絞った。「摂津はねえ…。バントのミスが2つあった。今まで決まっていたのだが。和田も粘っていた。ファルケンボーグもよく投げた。まあ、また明日だな」。これで引き分けを挟んで3連敗。白星からは5日間遠ざかっている。昨季から続く対ロッテの連敗も7に伸びた。

 三塁側ベンチで唇を噛みしめた摂津は「自滅ですね。同点にしてくれたのに迷惑をかけた。次につなげられるように頑張ります」と必死に前を向いた。開幕13戦目で単独最下位の屈辱を味わったが、その悔しさを晴らす機会は、まだ十分にある。【松井周治】

 [2009年4月18日10時48分

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