<ロッテ1-7ヤクルト>◇5月31日◇千葉マリン
どうしても追加点がほしい場面で、どん底にいた男のバットが輝きを取り戻した。ヤクルト青木宣親外野手(27)は5回無死、二、三塁で打席に立つと、これまでのうっぷんを晴らすように振り抜いた。ロッテ大嶺の少し高め、ボール気味の球を右中間へ三塁打。続く6回にも2点適時二塁打で計4打点を挙げた。「少しホッとしました。でも欲張りかも知れませんが、まだまだいっぱい打ちたいんで」と白い歯を見せた。
初めてとも言えるスランプ。適時打は12日の中日戦(岐阜)以来64打席ぶりだった。フォームを少しずついじりながら、きっかけを探していた。WBCで意気投合した西武片岡は、青木の下半身主導の打撃理論に影響を受け、構えを低くしたが、青木自身は「本当は、あまり低く構えたくないんですけどね…」と、結果を積み重ねてきた打法を考え直すほどに悩んでいた。
それでも好調なチーム成績が支えとなった。「これでチームが負けていたら立ち直れなかったかもしれない。心が折れてましたよ。ぼくが打たなくても勝ってたんで…。本当に助かりました」。3番で起用し続けてくれた高田監督や、仲間に感謝した。
技術的には、バットを早く切っていたのを修正した。面を向けている時間を長くとるように意識した。ボールをとらえられるポイントが増えた。「変なクセがついていた。もともとはなかったんですけどね」。しっかりとした修正点が見つかった時点で、打撃の上昇は見えていた。
ここからが仕切り直しだ。今季はここまでまだ猛打賞すらないが「これから倍返し?
もっとです。気持ちは3、4倍の結果を残したいというのはある」。スランプが取りざたされるのも一流の証し。WBCで日本を世界一に導いた男は、これから本来の姿を見せてくれるはずだ。【竹内智信】
[2009年6月1日8時21分
紙面から]ソーシャルブックマーク




