阪神クレイグ・ブラゼル内野手(29)が、因縁の相手にバットで「報復」する。20日からの楽天2連戦(甲子園)を前に18日、甲子園で練習を行った。6月としては異例の全員が参加した練習で快音を連発。楽天は、昨年10月4日の最終戦で頭部死球を浴びて、わずか1年で西武を退団する原因となった相手。阪神加入後の初対決を前に「楽天に関しては試合を見ておいてくれ」と不敵に宣言した。
ブラゼルのにこやかな表情が一変した。20日に対戦する楽天の印象について質問された時だ。「楽天に関しては、試合を見ておいてくれ!」。燃えさかる闘志を抑えるように、少しうつむいて静かに言った。そして「試合を見ておいてくれ!」と、同じフレーズを口にして目をぎらつかせた。
楽天は、心穏やかではいられない相手だ。昨年は西武の4番として27本塁打をマーク。しかしポストシーズンを控えた10月4日の最終戦で悪夢は起こった。3回に楽天木谷から右側頭部に死球を受け負傷交代。病院での精密検査で異常はなかったが、めまいを訴えてクライマックス・シリーズ(CS)を棒に振った。その後も症状は改善せずに巨人との日本シリーズを前にした同30日に「アメリカにいた10年分を、日本にいた1年で当てられた」と死球への無念を口にして、米国に帰国。仲間が日本一に喜ぶ影で、わずか1年で退団することになった。
過去を克服して、因縁を清算する舞台だ。阪神加入後は10試合で打率3割6厘、5本塁打、8打点と大暴れ。10日の古巣西武戦では弱点とされた内角高めの直球を右翼にたたき込んだ。生まれ変わった姿を楽天に見せつける絶好の機会だ。
激突を前に、この日のフリー打撃では中堅から左方向への打撃を繰り返し、和田打撃コーチと意見交換した。「ここ数試合は(ボールを)引っ張っていたので初心に戻った。本塁打はグレートだが、狙うとミステークもある。センター中心に打って、結果的にボールが上がれば」と話した。
5位のチームは、首位巨人とのゲーム差が13・5に開いた。「ゲーム差うんぬんじゃない。自分たちのゲームをやること。ウチはいいチームだと思うので、ひとつにまとまれば勝っていける」とブラゼル。自慢の怪力で楽天を粉砕して、交流戦の連勝フィニッシュを呼び込む。【益田一弘】
[2009年6月19日10時47分
紙面から]ソーシャルブックマーク




