交流戦連覇を果たしたソフトバンクが、6年ぶりの日本一奪回へ馬原孝浩投手(27)と“心中”する。23日、高山郁夫投手コーチ(46)があらためて、守護神の配置転換を行わないことを明言した。この日、福岡ヤフードームを訪れた同コーチは「誰でも務まるポジションではないですから」と馬原への高い信頼を口にした。26日(対西武、大宮)からのリーグ再開後も「SBM」を不動とし、ペナントレースを戦い抜く。

 大車輪の活躍で交流戦連覇に貢献した「SBM」だが、守護神は前を務める2人に比べ精彩を欠いている。5月19日阪神戦(福岡ヤフードーム)で林に被弾。7日の阪神戦(甲子園)でも金本にサヨナラ打を浴びるなど、交流戦では4度救援に失敗した。それでも「うちはある意味、馬原と心中ですよ」と高山投手コーチは言い切る。

 32試合に登板し防御率2・10のルーキー摂津は「後ろの2人がしっかり抑えてくれるから、楽な気持ちで投げられる」と好投の要因を語った。馬原本人も「形が、しっかりしているから準備がしやすい」とコメント。「SBM」の形をしっかり固定することの利点は誰よりも本人たちが感じている。

 交流戦とは違いリーグ再開後は6連戦が基本で、9連戦もある。当然「SBM」にかかってくる負担も大きくなる。それでも高山コーチは「疲労などはもちろん考えるが、それよりも勝たないといけない」。6年ぶり日本一奪回だけを見据え、勝利の方程式にこだわる。【倉成孝史】

 [2009年6月24日11時33分

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