<ソフトバンク13-2オリックス>◇6月30日◇福岡ヤフードーム

 ソフトバンクが天敵攻略で「凱旋試合」を白星で飾った。交流戦V後、初の本拠地ゲームとなった一戦で、チームが6連敗中だったオリックス近藤を2回KO。初回に本多、川崎の「1、2番コンビ」が連続長打を浴びせる速攻をきっかけに打線が大爆発。4試合連続の2ケタ安打で、今季最多の13得点。日本ハムが勝ち、今季初めての単独首位はお預けとなったが、連勝を3に伸ばし、6月を締めくくった。

 わずか2本のヒットにソフトバンクの強さが凝縮されていた。1回裏だ。相手は昨年7月22日からチームが6連敗を喫していたオリックス近藤。だが、かつての天敵も、今は違うとばかりに鮮やかに攻略した。先頭の本多が内角ひざ元の厳しい直球を、右中間三塁打でさばくと、2番川崎が続いた。低めに落ちるチェンジアップをとらえ、左翼線へ先制二塁打だ。

 本多

 チーム状態もいいので、みんなで攻めれば恐くないと思っていた。

 川崎

 ポン(本多)が三塁までいってくれたので楽になった。何とか食らいついていった。

 ここまで先制ゲームでは25勝7敗2分け。先手必勝のパターンに持ち込めば、あとは勢いに乗るだけだった。初回に4点を奪うと、2回にはオーティズが2ランを放ち、苦手右腕をあっさりKO。終わってみれば、4試合連続2ケタ安打となる16安打で、今季最多の13得点。交流戦V後、初のホームゲームでオリックスを一蹴。「凱旋試合」で王者の力をまざまざと見せつける快勝に、秋山監督も「初回の連打で決まったな。(打線が)つながったしな」と笑みが広がった。

 「信頼」の2文字が強さのキーワードだ。試合前ミーティングで徹底されたのは「先制点を取るということ」(川崎)。自軍は大隣が1カ月ぶりの先発マウンドに立っていた。川崎が「トナリ(大隣)が気合入ってた。必ず先に点を取れば、いい投球をしてくれると信じていた」と振り返ったように、打線は投手を信じ、投手は打線を信じる形が秋山ホークスの快進撃の根底にある。

 さらに「1、2番コンビ」の復調が、何より頼もしい。試合前、秋山監督は「ポン(本多)とかムネ(川崎)は自分の成績に納得していないだろう」と語っていたが、1番本多がリーグ戦再開後4戦連続安打をマークすれば、川崎は3二塁打で5月4日以来の猛打賞だ。日本ハムが勝ち、単独首位とはいかなかったが、同率首位に立った翌試合で3度連続黒星を喫していたジンクスを打ち破った。

 川崎がお立ち台で絶叫した。「この勢いのまま、突っ走ります。では、鹿児島弁で『チェスト』を行きます。明日からもハッピーになれるように。皆さん、立ってください。1・2・3・チェスト~!」。チェストは、鹿児島県の方言で「やぁーっ」「それーっ」にあたる掛け声。観客を巻き込み、まさにお祭りムード。貯金は今季最多の12。秋山ホークスが、交流戦Vの勢いそのまま、7月に突入する。【松井周治】

 [2009年7月1日11時5分

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