<日本ハム6-3楽天>◇2日◇札幌ドーム

 ダルビッシュ、自身の11勝目は逃しても、チームには白星運んだ。日本ハム・ダルビッシュ有投手(22)が楽天戦で今季最多の9安打を浴びながら、7回を1失点で抑えた。2-1とリードして降板後、8回表に逆転されたが、直後の8回裏に小谷野栄一内野手(28)が2死満塁から走者一掃の適時二塁打で勝ち越した。チームはカード3連勝で、リーグ一番乗りの40勝に到達。2位ソフトバンクとのゲーム差を1・5に広げた。

 劇的な再逆転劇をベンチから見守った。自分につくはずの白星は、チームメートへと移った。だがダルビッシュにとって、「負けなかった」ことが何よりの収穫だった。

 見渡せば、塁上には常にえんじ色のユニホームが立っていた。7回を投げ今季最多の9安打を浴びた。毎回走者を背負い、5回まではその走者がすべて三塁まで進んだ。ノーヒットノーラン達成を予感させた前回6月26日のロッテ戦(千葉マリン)とは別人のような投球。それでも、失点は1。「調子がよくない時こそ踏ん張らないといけないと思い、走者が出ても粘り強くいこうと思いました。同点まではいいと言い聞かせて投げたことが結果的によかったと思います。粘れたし、チームが勝ててよかったです」。11勝目はお預けとなったが、チームにリーグ一番乗りの40勝目をもたらした。

 山崎武、リンデンに連打を許した2回、嶋の三塁線へのボテボテの当たりが適時内野安打となり9試合ぶりに先制点を許した。鶴岡は「変化球もまっすぐも打たれた」。球種、コース、カウントにかかわらず、楽天打者の打球は内野手の頭を越えていった。3回にも小坂、鉄平の連打で無死一、三塁のピンチ。だが草野を空振り三振、山崎武を三ゴロ併殺打に仕留めるなど、ギリギリのところで踏ん張った。

 5回終了時には中嶋兼任バッテリーコーチを交えて“緊急ミーティング”を行った。緩急を使っていくことを確認し、修正を図った。梨田監督は「トップバッターを打ち取れなかったから球数もいった。でも7回1失点で勝ち投手の権利を持って降りたんだからね」と粘投を評価した。

 4日からは2位ソフトバンクとの直接対決(函館)に臨む。指揮官は「勝ちはつかなかったけど、ダルビッシュが投げた時にチームが勝ったことが大きいと思う。(交流戦以降の)状態のいいソフトバンクとはまだ当たっていないけど、すべて出し切ってがんばってきたい」。苦しみながらも耐えたエースの力投は、首位決戦に弾みをつけた。【本間翼】

 [2009年7月3日10時9分

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