<日本ハム3-7ソフトバンク>◇4日◇函館
脅威のT砲が、またまた爆発した。日本ハムとの首位決戦で、ソフトバンク多村仁志外野手(32)が7回表に逆転の8号2ラン。3試合連続となるアーチで、チームの連敗阻止に加え、日本ハムに0・5ゲーム差に迫る白星を呼び込んだ。多村はリーグ戦再開後、6戦4発の大当たり。止まらないT砲のバットが、5日、今季初となる単独首位の座を奪いに行く。
球場に吹いた左翼から右翼方向への強風も、ソフトバンク多村には関係なかった。1点ビハインドの7回表無死一塁。カウント0-1からの低めチェンジアップをとらえた。低い軌道を描いたライナー性の打球は、左中間スタンドの最深部に飛び込んだ。
多村
芯だったから(逆風も)関係なかったですよ。ライナー性だったし。
逆転の8号2ラン。三塁側ベンチ前では、オーティズがやり始め、今やお決まりとなった両手で天を指差す「オー様ポーズ」。そして、開口一番、大声を張り上げた。「この1発は大きいですよッ!」。試合をひっくり返し、今季無傷の6連勝を飾っていた日本ハム八木に土をつける1発に興奮を隠せなかった。
3試合連続アーチ。リーグ戦再開後、6戦4発。右肩痛で開幕から出遅れ、今季初顔合わせが続くパ球団との対決に燃えないはずがない。根底にあるのは、フォア・ザ・チームの精神。脅威の1発の打席も「何とかつなごうと思った」と振り返った。2日のオリックス戦で左足に自打球を当て、3日の練習を休養に充てたが、首脳陣の出場打診に「大丈夫です」と即答。この日は本多が背中痛で欠場。秋山監督が「みんなでカバーしないといけない」という言葉を、背番号「6」が体現した。
移籍3年目。精神面の安定も好調の要因だ。ホークス加入初年度の07年、132試合に出場しながら、わずか13本塁打。横浜の自宅に帰った際、夫人は白髪の多さに驚いた。慣れない環境で、明らかにストレスがたまっていた。昨年は右足ひ骨骨折で39試合出場に終わった。それが今季は、出場26試合で打率3割4分1厘、8本塁打。チームメートとも慣れ、「調子はいつも普通。毎試合同じ気持ちで臨むようにしている」と気持ちをコントロールできるようになった。
負ければ5月12、13日以来の連敗となったが、ひと振りで救った。エース左腕杉内の力投にも応える1発。チームは松中、田上と合わせ、全得点が本塁打。強打の首位日本ハムに打ち勝ち、0・5ゲーム差と肉薄。秋山監督が言った。「ナイスゲームだった。3発がいい感じで効いたね。初戦を取ったのが大きいし、連敗しなかったのも大きい」。5日、秋山ホークスが今季初の単独首位をかけ、第2ラウンドに臨む。
[2009年7月5日11時36分
紙面から]ソーシャルブックマーク




