<ヤクルト11-6中日>◇8日◇神宮

 ヤクルトは毎回の先発野手全員安打で、中日の勢いを止め、2位の座を死守した。終盤に突き放して白星をつかんだ高田監督は「今日は勝ったんだね?

 勝っても疲れたな」と、苦笑交じりに振り返った。

 交流戦終盤から勢いに乗る中日に、前日7日に敗れてゲーム差がなくなった。この日も負ければ、5月3日以降守ってきた単独2位から陥落する危機だっただけに、同監督も「状態のいい、当面の敵の中日に1つ勝てたし、連敗も止められてよかった」と話した。

 初回にデントナの3ランで先制も、その後は一進一退の攻防。6回には一時同点とされたが、直後の青木の左前2点適時打で相手の追撃を断ち切った。青木は「(負ければ3位転落というのが)頭にあって余計負けられないという気持ちだった。いい場面で1本出て良かった」と、安堵(あんど)の表情を浮かべた。

 元気な打線と対照的に、先発ユウキが5回途中でKO降板した。黒星先行の最近は先発陣が早々に崩れるケースが多く、高田監督も「先発がピシャッとゲームをつくってくれる方がね」とポツリ。中日の勢いを感じただけに、課題の残る内容に喜びも半分だった。【松本俊】

 [2009年7月9日8時31分

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