<巨人9-7阪神>◇15日◇東京ドーム

 2試合続けての背信投球に、首脳陣の我慢も限界を超えた。試合終了から5分後。三塁側ロッカールームから出てきた久保投手コーチは、2試合連続KO負けを喫した先発筒井和也投手(27)に対し、半ばあきれかえったような表情で“判”を下した。

 久保コーチ

 まだ(試合が)終わったばかりで即答はできないけど、善後策を練って(先発の)もう1枠を考えていかないといけないかな。

 今季初先発を任された前回8日の広島戦。筒井は3回を1安打無失点に抑えながらも、4回に3安打1四球と突如乱れ、KO負けを食らった。雪辱を誓った今先発も、初回に1失点。2回には2死から投手のグライシンガーに許した安打をきっかけに、3ラン1発を含む5失点と大炎上し「2度も先発のチャンスをもらったのに、残念。今日は走者をためての本塁打。自分の力がないだけです」と肩を落とした。

 中継ぎで26試合に登板し、防御率1・76。左腕ということもあり、貴重な存在として投手陣を支えてきたことが評価され、2度も続けて先発機会を与えられた。だが結果は2戦2敗。合計5回1/3を10安打10失点、防御率16・88とまったく振るわなかった。久保コーチは「リリーフの時のような、思い切りのいい直球が出てないよね」と手厳しい。期待してマウンドに送り出しただけに、ショックも大きかったようだ。

 2番手で登板した金村暁も、2回4安打2失点(自責1)降板。こちらも2回2/3を4安打3失点と打ち込まれた前回8日の広島戦同様、筒井の後を受けて炎上した。相次ぐ先発6番手候補の失態に、先発陣の見直しは必至。2軍には先発要員として久保田、小嶋、蕭らが控えており、先発ローテのテコ入れや、2軍との入れ替えは避けて通れそうもない。

 [2009年8月16日12時26分

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