<横浜7-3広島>◇4日◇横浜

 広島・マーティー・ブラウン監督(46)が“終戦”を迎えた。来季続投の条件としてCS進出がノルマだったが、4日の横浜戦に敗れ、阪神が中日に勝ったこから、CSへの出場の可能性が完全に消え、ブラウン監督の来季続投もなくなった。

 終戦の弁を、ブラウン監督は淡々と語った。「CSに出られないのはとても残念だが、ここまでよく頑張ってくれた。最後まであきらめずにやってくれた」と選手をねぎらった。

 広くなった本拠地マツダスタジアムに対応するため、機動力野球を掲げてシーズンに入った。しかし、それ以上に打線がうまく機能せず、シーズン序盤からマクレーンやフィリップスを補強して、打力強化に方針転換せざるを得なかった。CSを逃した要因を問われると、指揮官は「先発陣は頑張っていたが、打てなかったのが目立った。投手陣が失点を少なくしても、追いかける展開が多かった」と振り返った。

 この日の横浜戦も同じだった。初回に3点を失うと、打線は横浜吉見の前に6イニングで1点のみ。終盤に投手陣が決定的な失点をして勝負は決まった。ブラウン監督は「特に、今の攻撃陣は一気に点を取れない」と嘆いた。

 CSを逃し、今季限りでの退任が決まった。「それは球団が決めることだよ。報告を受けてからコメントしたい」とブラウン監督は去就については多くを語らなかった。だが、広島ファンについて「今日もスゴイ声援を送ってくれたからね。もし私が(広島に)戻ってこないなら、それが切ない。日本が好きだし、友人もたくさんできた。それがなくなるとしたら残念だ」と話し、退団の覚悟をうかがわせた。球団では全日程終了後に契約更新しない旨を通告する見込みだ。

 [2009年10月5日11時41分

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