<日本ハム5-4西武>◇6日◇札幌ドーム

 日本ハムが2年ぶり5度目のパ・リーグ優勝を達成した。西武戦は延長戦に突入、2位楽天がロッテに敗れて試合中に優勝が決まった。それでも4-4の12回裏、金子誠内野手(33)の犠飛で劇的なサヨナラ勝ち、梨田昌孝監督(56)が宙に舞った。日本ハムにはチームとファンが一体となった強さがある。

 ファンを大事にする日本ハムらしい演出だった。試合後、札幌ドームのグラウンドで異例の優勝会見が行われた。マウンド前に特設ステージが設けられ、ファンが見守る前で公開で行われた。

 ステージには全選手が並び、梨田監督、選手会長の田中、主将稲葉がイスに座って質問に答えた。場内に響き渡る選手のコメントにファンは一喜一憂。糸井の「1年間、ありがとうございました」のあいさつには、選手、ファンから「まだ終わってないゾ」と笑いがおきた。札幌市の栗山恭一さん(37=会社員)は「これが目当てで、楽しみにしてきた。こういうサービスをしてくれるのが日本ハムらしい」と過去例のないファンサービスに目を細めていた。

 会見後、選手は札幌ドーム内の祝勝会場へ移動してビールかけを行ったが、そのもようは場内の大型ビジョンで流された。観客も歓喜をともにできる粋な演出に、声援が収まることはなかった。

 [2009年10月7日7時6分

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